サンドバッグにパンチを打ち込む女子選手=鳥栖市桜町

待望のリングで練習ができて笑顔の選手たちと森田隆宏教諭(右端)=鳥栖市桜町

 練習場所の確保にも苦労している鳥栖市の子どもたちに待望のリング付き練習場が“誕生”した。選手たちはここから全国、そして将来のオリンピックへ羽ばたこうと練習に励んでいる。

 サークルは、鳥栖市が2010年に始めた総合型地域スポーツクラブ「フィッ鳥栖」のうちの一つで、会員は小学4年から高校3年までの十数人。毎週1回、火曜日の夜にベストアメニティスタジアムの一室を借りて練習しているが、リングやサンドバッグはなかった。

 リングは約5メートル真四角で1970年代後半から県内で使われ、古くなってフィッ鳥栖に贈られたもの。以前、鳥栖商高に勤務していた縁でサークルを指導している杵島商高教諭でボクシング部顧問の森田隆宏さん(54)は設置できる広いスペースをずっと探していた。そこへ自宅敷地内の倉庫で空手道場を開いている鳥栖市桜町の柴藤泰輔(しばとうたいすけ)さん(52)から倉庫の半分(40坪)を借りられることに。柴藤さんの教え子がボクシングも習い始めたのが交流のきっかけで、森田さんは保護者や選手と一緒に組み立てて3月から練習で使い始めた。

 倉庫での練習は森田さんが指導できる毎月第2、4週の土日のいずれかで、計2日間に限られるが、練習拠点ができたことで選手たちは張り切っている。ここで3回目の練習となった23日は3分間のスパーリングを繰り返し、サンドバッグにパンチを思い切って打ち込んだ。

 サークルから巣立ち杵島商高でボクシングを続ける3年成富丈一郎君(17)=同市田代外町=や鳥栖中3年の松本翔天(しょうま)君(14)=同市元町=は「小さいときからリングがないところでやってきたが、ようやく試合に近い形で練習できるようになった。全国大会で活躍したい」と話す。

 柴藤さんは「鳥栖からオリンピック選手を」と期待をかけ、森田教諭は「ハード面に恵まれない環境下でも全国大会2位、3位の選手を育ててきた。今度はぜひチャンピオンを出したい」と目標を掲げる。サークルの問い合わせはフィッ鳥栖、電話0942(85)8586。

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