■特別支援学級の急増一因 

 佐賀県内の公立小中学校で教員不足が深刻化している。約4400人の定数に対し、正規教員は4040人で欠員分を講師で補てんしている。特に小学校では講師も不足し、中学の教員免許所持者ら30人に臨時免許を交付して補充する異例の対応となった。少子化で普通学級は減っているものの、特別支援学級が急増し、結果的に必要な教員数が増えていることが一因。県全体で5人欠員のまま新年度を迎えていた。

 県教職員課によると、本年度(5月1日時点)の講師率は小学校が9・2%、中学校が6・0%。過去5年間をみると、中学校では講師率は減少しているものの、小学校では13年度の4・7%から約2倍に増えた。小学校の教員免許を持つ講師を確保できず、臨時免許を交付して補った。

 小中学校の採用数は、大量退職期と重なっているため過去5年間で増加傾向にある。13年度の138人に対し本年度は180人に増えた。来年度も195人(特別支援学校を含む)を予定している。

 一方、発達障害児らを対象とする特別支援学級は過去5年間で約200学級増えた。普通学級は少子化で120学級減っているものの、総学級数は2950で5年前より89多い。今後の少子化傾向を見据えた採用計画を進めているが、想定以上の特別支援学級の増加により、欠員を補う講師も足りなくなっている。

 佐賀市の場合、約1400人の定数に対し約100人を講師で補充した。市学校教育課によると、中学免許を持つ13人が臨時免許の交付を受けて小学校の教壇に立った。

 講師を確保できないまま新年度を迎えた学校は、教員2人が教えるチームティーチングを見送ったり、教頭や教務主任がカバーしたりして対応した。産休や病休による講師を確保するのも難しいといい、「講師探し」は市教委の日常業務になりつつあるという。

 市学校教育課は「学力向上や特別支援教育の充実など、課題解決に向けた教育環境を保障するため、任用権者の県が責任を持って定数不足を解消してほしい」と早急な対応を求めている。

 教員不足について県教職員課は「九州の他県でも問題になっている。基礎定数を埋めるため講師で調整すること自体は問題と捉えていないが、臨時免許で対応している状況は改善する必要がある。教員の質も確保しなければならず、教員を育成する大学と情報共有して課題解決を探りたい」としている。

■教員の臨時免許 普通免許の所有者を採用することができない場合に、都道府県教委が人物、学力、実務などを見て授与する。有効期間は3年。小学校の場合、中学の普通免許所持者に臨時免許を交付して欠員を埋めるケースもある。

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