佐賀市を中心に、佐賀県南部から東部に広がる佐賀平野は、昔から稲作を中心に栄えてきました。その佐賀平野で僕の家族は農業を営んでいます。専業農家として20ヘクタール面積に、米、麦、大豆を作っています。20ヘクタールとは東京ドーム約4個分です。その広さの田んぼを父、母、祖父、祖母、親戚のおじさんの5人で管理しています。

 種まきのときには近所の方や佐賀大学の学生さんに来てもらいます。僕もたまに手伝いをしますが、日光にずっと当たりながらの作業なのでとても大変です。大変な作業をしている父や母をとても尊敬します。

 将来は父や母のような専業農家になり、先祖代々受け継いできた土地を守りたいと考えています。田んぼで作物を育てる大変さは父や母の姿を見ていてよく分かります。朝早くから夜遅くまで作業しているにもかかわらず、天候によって収穫が左右され、収入も不安定です。

 問題はこれだけではありません。これからの米事情はもっと厳しくなりそうです。外国からの安い米が入ってきて、日本の米が売れなくなるかもしれません。生活の欧米化が進み、米を食べる人は減ってきているそうです。僕の家の田んぼも減反政策で米の作付け面積が減らされています。国の政策なのでどうしようもできないことです。

 しかし、あきらめてはいけません。生活するにはお金が必要です。手塩にかけて育てたお米を一粒たりとも無駄にしたくはありません。米の加工品に目を向けたり、日本のお米の良さを多くの人にPRしたりして、後世に伝えていくことが使命だと考えています。

 城東中学校では生徒会長を務め、多くの活動を実行しています。考えが全て受け入れられるわけではなく、提案した活動がうまくいくとも限りません。しかし、城東中のリーダーとして誇りを持って、生徒のために日々努力しています。将来は従業員を雇って、農業を営む夢があるので、リーダーシップは欠かせないからです。従業員の意見を聞き、一人一人がやりがいをもって農業に取り組んでいけるよう頑張っていきます。

 昭和40年前半の佐賀は「米作り日本一」となりました。しかし、食生活の変化などにより、米の消費が落ち込むという事態が起きました。農作業の機械化や企業誘致で農家の兼業化は一気に加速し、高齢化や核家族化という社会現象も進んで農業に限界を感じる人も少なくありません。そんな時代だからこそ声を大にして「僕の将来の夢は農家を継ぐことです」と言いたいのです。

 今さらと不思議に思う人もいます。しかし、先祖代々の土地を守るためにも農業を継がなければなりません。何より、家でできた米が大好きです。どんなに多くの問題が壁となり立ちはだかろうと、決してあきらめません。毎日茶わんに盛った“ほかほか”のご飯を食べられるように日々努力します。佐賀が再び「米づくり日本一」と呼ばれるよう、おいしいお米を作っていくことを宣言します。 

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