勇壮な鉦浮立を奉納する男衆たち=鳥栖市宿町の船底神社

 鳥栖市の重要無形民俗文化財「宿(しゅく)の鉦浮立(かねふりゅう)」が4月29日、同市宿町の船底神社などであった。男衆が黄金色に光る鉦を高々と頭上に掲げ、威勢のいい掛け声とともに打ち鳴らした。多くの見物客が訪れ、五穀豊穣(ほうじょう)と無病息災を願う伝統行事に見入っていた。

 鉦浮立は江戸時代から伝わるとされ、以前は四阿屋神社(同市牛原町)の御幸祭に牛原の獅子舞、養父のはぐま、蔵上の御田舞と共に奉納されていたが、船底神社に移された。戦時中鉦を軍に供出したため、1943(昭和18)年から中断、1989(平成元)年に地元住民の手で復活した。

 4月初めから練習を続けてきた子どもクラブや住民たち約200人が、市民文化会館前から船底神社までの約2キロを鉦と太鼓を打ち鳴らし練り歩いた。

 船底神社到着後、境内で10人の鉦打ちと呼ばれる男衆が、重さ9~13・5キロの鉦を片手で頭上に持ち上げ、「ソリャ」「ヤーサ」の声を掛けながら音を響かせた。宿町の田中秀規区長(68)は「子どもたちが地域に愛着と誇りを持つ機会となるよう、息長く続けたい」と目を細めた。

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