■離島避難など課題確認 

 九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)の再稼働を控え、事故を想定した原子力総合防災訓練を9月3、4日に実施する方向で政府が調整していることが28日、関係者への取材で分かった。玄海原発3、4号機は再稼働の前提となる新規制基準の適合性審査に合格している。再稼働は9月上旬以降となる見通しだ。

 原子力総合防災訓練には、重大事故時に避難対象となる半径30キロ圏の福岡、佐賀、長崎3県の自治体や、国の関係機関が参加する。離島の住民避難などの課題を確認し、防災体制を充実させる。

 3、4号機は1月に原子力規制委員会の適合性審査に合格し、山口祥義知事が4月に再稼働に同意。九電は4月、非常用の移動式ポンプ車の追加配備などを盛り込んだ3号機の工事計画補正書を規制委に提出。規制委から工事計画や保安規定の認可を得れば、使用前検査を受けて再稼働させる方針だ。

 九電の社内には6月中に3号機の工事計画の認可を得られるとの期待もあったが、審査は終わっておらず、今夏の再稼働は難しいとの見方が強まっている。

 3、4号機の再稼働を巡っては、佐賀地裁が6月13日、住民側が求めていた再稼働差し止めの仮処分を認めない決定をし、住民側が23日に福岡高裁に即時抗告した。

 原子力防災訓練に関し、山口知事は5月の定例会見で、国との連絡調整や対策本部の運営などの手順確認のほか、離島が多い玄海地域の特性を織り込んだ訓練の必要性を挙げている。県は、県バス・タクシー協会と今月結んだ緊急輸送協定に基づき、協力体制を確認する方向で調整している。

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