特別点検などの取り組みをまとめた文書を佐賀県の山口康郎県民環境部長に手渡す九州電力の山元春義取締役(左)=佐賀県庁

 再稼働の準備が進む玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)に関し、九州電力は24日、熊本地震を踏まえた「特別点検」を28日から実施することを、佐賀県などに伝えた。地震対策のチェックに重点を置き、設備全般を確認する。

 特別点検は、鹿児島県の要請を受けて昨年行った九電川内原発と同様の取り組みで、地元住民の不安を和らげる狙い。瓜生道明社長をトップとするチームを組み、現場ではプラントメーカー、協力会社などを含む6班約80人体制であたる。

 原子炉容器など主要設備に加え、保管容器の固定、通信機器、警備設備など12項目。機器を固定するボルトやテスト信号で地震計の作動などをチェックする。ポンプの作動など運転中にしか確認できない項目もあり、再稼働後までかかる見通し。

 避難計画支援の内容も報告した。玄海町、唐津市、伊万里市に配備した福祉車両(現在15台)は、2018年度までに追加配備へ向け各自治体と協議を進める。半径5キロ圏内では、避難道路へのアクセス道路や集合場所の改善、街路灯設置なども来年度から順次整備していく。地震計を来年度、佐賀、福岡、長崎の3県で21カ所に新設する。

 九電の山元春義取締役が佐賀県庁を訪れ、山口康郎県民環境部長に説明した。山元取締役は「総力を挙げて慎重に進めたい」と述べ、山口部長は「原発は長期間停止しており、県民の安全はもちろん安心感が増すように取り組んでほしい」と要望した。玄海原発所長から説明を受けた岸本英雄町長は「安全対策の強化は町としても求めてきた。真摯(しんし)に対応してもらい、住民の安全につながっている」と評価した。

このエントリーをはてなブックマークに追加