安保法制廃止を訴える集会であいさつする民進党の原口一博議員=佐賀市のどんどんどんの森公園

敬老会で出席者と握手をする自民党の岩田和親議員=佐賀市のグランデはがくれ

 安倍晋三首相が28日召集の臨時国会冒頭に衆議院を解散するという観測が急速に広がり、佐賀県関係の衆院議員や出馬予定者から戸惑いや批判の声が上がっている。「来るべきものが来た」と受け止める与党に対し、野党は「大義がない」と糾弾。現実味を帯び始めた解散総選挙を前に、各議員は地域行事をはしごして地盤を固める一方、事務所スタッフは準備作業を加速させている。

 「選挙はほぼ間違いない」。与党自民党の岩田和親議員(比例九州)は18日、地元の敬老会など行事の合間を縫って、事務所で総選挙に備えた打ち合わせをした。平静を装いつつ、「急な話で驚きもある」と戸惑いを隠しきれない。

 同じ自民党の古川康議員(佐賀2区)は「いつ解散になっても驚いてはいけないと覚悟してやってきた」と冷静に受け止める。今村雅弘議員(比例九州)は「(解散は)総理の専権事項。まだ決まったわけではない」と述べつつ、民進党で続く議員の離党問題や「小池新党」の動きをにらんだ解散風と見立てて、「これが吉と出るか凶と出るか」と影響を読みあぐねた。

 野党は批判のトーンを強めている。民進党の原口一博議員(佐賀1区)は、安倍首相の森友、加計(かけ)学園問題での説明責任に触れ「(臨時国会)開会の要望を無視し続け、やっとかと思ったら解散。国民の議論する権利も奪うことになる」、大串博志議員(比例九州)も「自己都合の大義なき解散総選挙といわざるを得ない」と切り捨てた。

 佐賀1、2区に出馬予定の共産党の上村泰稔、大森斉の両氏も「国会での加計問題やPKO日報問題の追及から逃れるための解散で、国民をばかにしている」と反発する。さらに「都議選での惨敗や支持率の低下に政権が追い込まれての『ばくち解散』」と指摘し、受けて立つ考えを示した。

 岩田、古川、今村、大串の各議員は18日、選挙区内の敬老会などを精力的に回った。原口議員や上村、大森両氏は安保法制廃止を訴える集会などに参加した。あいさつでは「いつもよりも力が入った言い方になった」(古川議員)といい、事実上「臨戦モード」に入っている。

 各議員の事務所スタッフも選挙事務所や要員確保の準備を急ぎ始めた。古川議員の事務所は会議を開いて今後の対応を確認。「事務所のめぼしはつけているので、作業を本格的に進める」という。大串議員の事務所でも、選挙準備に向けた後援会の準備会合の日程などについて検討に入った。

 一方、佐賀市長選・市議選が10月8日告示、15日投開票となっており、衆院選が10日公示、22日投開票になれば、期間が一部重なる。「ウグイス嬢や事務所スタッフの確保に苦労するかもしれない」という見方があるほか、選挙の実働部隊になる市議が一定期間、動くことができない状況が生まれるため「影響が出る」との声も漏れている。

 政治団体幸福実現党は、佐賀1区に中島徹氏を擁立する予定。

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