国の重要文化財のうち個人が所有する美術工芸品について、博物館や美術館に預けて公開することを条件に、相続税納付を猶予する仕組みの創設を文化庁が検討していることが24日分かった。2018年度の税制改正要望に盛り込む。

 文化庁によると、国宝を含む個人所有の重文美術工芸品は全国に702件(5月時点)あるが、うち刀剣や書跡・典籍を中心とする約100件は相続時の売却などで所在不明になっている。公開に消極的な所有者も多い中、納税猶予で専門施設での適切な管理と公開を促す狙いだ。

 11年度の税制改正でも同様の仕組みを要望したが認められなかった。しかし来年、地域にある文化財を生かした観光振興などを後押しする制度の創設を目指していることから、改めて要望する。

 新たな制度では、市町村や文化財所有者などが文化財の活用計画を作り、国が補助金や税制優遇などで支援する。納税猶予も新制度と関連付けて導入する方針。【共同】

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