詩集『せんそうってなぁに?』が反響を呼んでいる宮木惠子さん=佐賀市の宮木さん宅

■児童文学同人・宮木惠子さん(佐賀市)

 県内の児童文学や短歌、詩の同人に名を連ねる宮木惠子さん(78)=佐賀市=の詩集『せんそうってなぁに?』が話題を呼んでいる。8歳で満州から佐賀へ引き揚げた経験や平和への思いを柔らかい言葉でつづり、県内外の読者から「もっと読みたい」と声が届いている。

 2000年ごろから児童文学の同人誌「ひしのみ」に掲載された宮木さんの作品16編を集めた。ハルビン駅から貨物列車に詰め込まれて日本を目指した思い出などが、小さかった弟や現在の自分の目線で語られる。

 表題作では小学3年の「私」が戦死した祖父母の墓参りで死について考え、「せんそうってなぁに?/大人のけんか?/私たちには/けんかしたらいけないっていうのに/大人のけんかはいいの?」と問いかけ、「わからないけど/パパを つれていかないで/ママを つれていかないで」と訴える。

 「戦争のことを伝えたいと思って書いていない」と宮木さんは話す。言葉を紡ごうとすると、自然と心が戦争に関わる思い出に寄り添っていくという。しかし、小学生になる知人の孫から「夏休みの感想文に書いていい?」と言われたことはうれしかった。平和への思いが率直に表れた詩集が出来上がり、今は戦争を知らない世代にも体験した世代の人にも読んでほしいと願っている。

 宮木さんは40年近く、短歌のサークルでも活動する。「南方の/骨収集の/テレビ見つ/突然翁(おきな)は/戦歌をうたう」と、やはり戦争を思わせる短歌を発表していて、「そちらもいつか歌集にできたら」と夢を語る。詩集は税込300円、問い合わせは宮木印刷、電話0952(31)0742。

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