憲法改正を訴える超党派議連の大会であいさつする安倍首相。左は中曽根元首相=1日午後、東京・永田町の憲政記念館

■施行70年「歴史的一歩」

 安倍晋三首相(自民党総裁)は1日、東京都内で開かれた憲法改正を目指す超党派議連「新憲法制定議員同盟」の大会で「改憲という大きな目標に向かって、この節目の年に必ずや歴史的一歩を踏み出す」と表明した。憲法施行70年を踏まえ、早期の改憲発議へ環境整備を図る強い意欲を示した発言だ。議連事務局によると、現職首相が大会に出席したのは初めて。議連会長を務める98歳の中曽根康弘元首相も出席し、各党による改憲論議の活発化を訴えた。

 改憲勢力が衆参両院で発議に必要な3分の2以上の議席を占める一方、国会の憲法審査会で改憲項目絞り込みの議論は進んでおらず、発議の見通しは立っていない。野党第1党の民進党も、安倍政権下での改憲に否定的な姿勢を維持している。

 こうした状況を踏まえ、首相は「私たちは柔軟性を持って現実的な議論を行う必要がある」と明言。民進党などの主張も考慮しつつ、論議を進める意向をにじませた。

 首相は「憲法を不磨の大典と考える国民は非常に少数になった」と分析。「いよいよ機は熟した。理想の憲法の具体的な姿を国民に示すべき時だ」と述べた。「復古的」との指摘もある2012年の自民党改憲草案については「そのまま憲法審に提案するつもりはない」と説明した。

 中曽根氏は「現行憲法の70年は、われわれに豊かさをもたらした。しかし、憲法の欠陥とともにさまざまな問題に直面している」と強調。国民総意に基づく改憲を訴えた。

 自民党の下村博文幹事長代行は改憲項目に関し「教育無償化や緊急事態条項などが憲法審で議論できるように(しなければならない)」と言明。公明党の遠山清彦憲法調査会事務局長は、大災害時に国会議員の任期を延長する緊急事態条項、プライバシー権や環境権など「新しい人権」を取り上げる考えを示した。【共同】

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