佐賀銀行の福岡市内の2支店に侵入し、干隈支店から現金5430万円を盗んだなどとして、建造物侵入や窃盗などの罪に問われた元行員の被告(43)の論告求刑公判が19日、福岡地裁(岩田淳之裁判官)であり、福岡地検は「不可欠かつ極めて重要な役割を果たした」として懲役10年を求刑した。判決は10月16日。

 検察側は「内部を知り尽くした被告らが中心になり準備計画された組織的な犯行」と主張し、被告が現金保管庫の動画を撮影して共犯者に提供したり、同僚から干隈支店の鍵やセキュリティーカードを盗んだりしたと指摘した。その上で「自ら積極的に行動していたのは明らか」と述べた。

 弁護側は、ヤミ金業を営む窃盗罪などで公判中の別の被告(36)の要求を断れずに加担したと強調し、「反省して一定の社会的制裁を受けている」と情状酌量を求めた。

 前回の公判後、保釈された元行員の被告はスーツ姿で出廷した。証言台で「加担したことを心から後悔している」などと謝罪した。

 被告は計五つの事件で起訴されている。起訴状によると、別の被告らと共謀し、昨年10月に干隈支店に侵入して現金を盗み、昨年8月には窃盗目的で箱崎支店に侵入した。このほか、顧客から預かった現金1300万円を着服したなどとしている。

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