幕末佐賀藩のものづくりについて話す佐賀大学の青木歳幸特命教授=佐賀市の同大学本庄キャンパス

 幕末佐賀藩のものづくり、人づくりをテーマにした講演会が24日、佐賀市の佐賀大学本庄キャンパスで開かれた。近代的な科学技術を導入して鉄製大砲などを製造、明治新政府に多くの人材を送り出した佐賀藩の先進性とその背景を研究者が解説した。

 同大地域学歴史文化研究センターの青木歳幸特命教授は、佐賀県域は古代から大陸文化の先進受容地であり、江戸時代には長崎警備を務めたことで早くから西洋文化にも目を向けたと紹介。「有田焼の登り窯の技術が鉄製大砲の製造に役立つなど、在来知の存在も大きかった」と説明した。

 青木教授は、最新の科学技術を理解し活用できる蘭学者が育っていたことや、歴代藩主に伝わった「修己治人」の教えも背景として挙げた。「藩主自身が学問に励み、家臣を見極める力を持つこと求めるこの教えを鍋島直正が実行したことで人づくりに成功し、藩政改革を推進できた」と述べた。

 同センター講師の三ツ松誠さんは「佐賀藩の教育と明治維新」と題して話した。講演会は日本学術会議九州・沖縄地区会議が主催し、約100人が来場した。

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