佐川急便を傘下に持つSGホールディングス(HD)の中島俊一取締役は1日の決算会見で、大口顧客に対し宅配便の運賃値上げを要請していることを明らかにした。人手不足でドライバーの人件費が上昇していることが背景にある。個人を含めて全ての顧客が対象となる基本運賃の値上げは「検討していない」と説明した。

 大口顧客との運賃交渉を進め、2018年3月期に宅配便の荷物1個当たりの平均単価を前期より7円引き上げ518円程度にしたい考えだ。中島氏は「運賃の適正化について引き続き取り組んでいる」と強調した。

 同社の宅配便単価は13年3月期に460円まで低下したが、13年にインターネット通販大手アマゾンとの取引を停止してから4年連続で上昇し、17年3月期には511円にまで上がっていた。

 また中期経営計画について、19年3月期の連結営業利益の目標を従来の620億円から565億円に下方修正した。人手不足によって人件費などがかさむと見込んだ。

 宅配便を巡っては、ヤマト運輸が基本運賃を9月までに改定し、荷物のサイズに応じて税抜きで最大180円値上げすると発表。大口顧客にも9月までに値上げを要請する。日本郵便もネット通販などに対して運賃の引き上げを求めている。

 SGHDが1日発表した17年3月期の連結純利益は前期比16・3%減の284億円。宅配を含むデリバリー事業は増益だったが、不動産事業が落ち込んだ。中島氏は東京証券取引所第1部への上場について、決まっていないとした上で「可能性を検討しているのは確かだ」と話した。【共同】

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