全国農業協同組合連合会(JA全農)は1日、回転ずしチェーン大手「あきんどスシロー」の持ち株会社スシローグローバルホールディングス(大阪府吹田市)に、3月中に最大40億円を出資する検討に入ったと発表した。JA全農はこれまでもスシローにコメを供給してきており、出資により提携関係を強化し、安定的な販路の確保につなげる。

 JA全農は3月下旬に決定する自主改革計画を通じ、卸をできるだけ介さずコメなどの農産物を取引する「直接販売」の割合を高める方針。スシローのような外食大手との取引を緊密にして改革を加速させたい考えだ。

 JA全農の持ち株比率は数%の見込みだが、外食大手への出資は初めてとなる。スシローの持ち株会社は30日、東京証券取引所に株式を8年ぶりに再上場する予定で、上場時に売り出す株式の一部を指定した企業に渡す仕組みを活用し、30日付での出資を仰ぐ。サントリー酒類やマルハニチロ、日本ハムなども、同じ方法で大株主になる見通しだ。

 スシローは国内で455店を運営しており、韓国にも出店している。JA全農は出資により、外食を中心に成長が期待できる業務用米の市場を取り込む布石とする。スシローの海外展開に合わせ、国産米の輸出拡大にも取り組む。

 業務用米は家庭向けのブランド米に比べて安く取引されることが多い。政府や与党が農業改革で求めた生産、流通コストの削減も課題となる。

 JA全農改革 安倍政権が推進する農業改革の一環として、JAグループで商社機能を担う全国農業協同組合連合会(JA全農)の事業を見直すこと。政府、与党は大方針となる「農業競争力強化プログラム」を昨年11月にまとめ、JA全農に具体化を要請。JA全農は今月中の決定を目指し、外食・小売りへの農産物の直接販売拡大、農家に供給する資材価格の引き下げに向けた自主的な改革案を策定している。【共同】

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