自民党の宮沢洋一税制調査会長は30日、共同通信などのインタビューに応じ、専業主婦世帯などの所得税額を軽くする配偶者控除の見直しを2017年度税制改正で検討すると表明した。「意欲のある女性に働いていただく政策を考えなければならない」と述べた。継続課題になっていたビール類にかかる酒税の一本化も、今回の改正で実施することに意欲を示した。

 宮沢氏は「所得税の久しぶりの大改正を考えている。配偶者控除の見直しが一つの柱だ」と強調した。

 控除見直しは、配偶者の年収を問わず世帯主の収入か税額から一定額を差し引く「夫婦控除」に転換する案が軸。自民党税調で9月から政府税制調査会と並行して議論し、年末の与党税制改正大綱に盛り込みたい考えだが、与党内に慎重論もあり、曲折が予想される。配偶者控除は給与収入が年103万円以下の配偶者がいる場合、世帯主の所得から38万円を差し引く制度。専業主婦優遇との声や、パート労働者らが控除を意識して勤務時間を抑える「103万円の壁」を生み、人手不足を招いているとの指摘が出ていた。

 見直しが17年度税制改正で決まれば18年1月から実施できるが、宮沢氏は「制度を決めることと実施することはイコールではない」と述べ、経過期間を設けることに含みを持たせた。

 配偶者控除 専業主婦やパートなど収入が基準額以下の配偶者がいる世帯に対し、世帯主の年収から38万円を差し引いて所得税額を計算し、負担を軽くする仕組み。1961年に創設され、現在は配偶者の給与収入が年103万円以下だと対象になる。世帯主の収入が1000万円以下であれば、配偶者の給与が103万円を超えても141万円未満なら配偶者特別控除が適用される。企業の配偶者手当の支給基準に利用されることも多い。

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