高齢ドライバーの運転技術を評価するシステムを構築した堀川悦夫教授=佐賀市の佐賀大学鍋島キャンパス

■佐大・堀川教授、システム構築

 高齢ドライバーによる交通事故の防止が課題になる中、家族からの評価と、ドライブレコーダーの映像分析を組み合わせて運転の可否を判断するシステムを、佐賀大学医学部附属病院の堀川悦夫教授(63)がつくった。運転技術を客観的に評価することで運転継続の判断材料を提供し、免許の返納だけではない選択肢を示す支援にもつなげる。実用化に向け、4月から家族評価の試験運用を始めた。

 家族ら周囲の人たちによる評価の仕組みは、米フロリダ大が開発した運転適性評価を応用した。54の質問があり、適切な車線での運転や同乗者との会話に支障がないか、4段階で評価する。点数によって「交通事故の危険性が高い」「一般的運転者」「熟練運転者」に分類し、注意点をアドバイスする。

 これに加え、常時記録できるドライブレコーダーの映像を基に、運転のスムーズさやブレーキ、右左折など実際の技術を評価する。データはインターネット上に長期保存し、将来的な運転技術の変化を予測する。

 75歳以上の運転者の認知機能検査を強化する改正道交法が3月に施行されるなど、免許返納を促す取り組みは強まっている。

 システムは、地域の安全運転教室など病院以外での活用も検討し、病気の治療やリハビリ中のドライバーには、運転再開の判断に使ってもらう。堀川教授は「科学的な評価に基づいて運転について判断できる社会づくりを進めたい」と話す。

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