韓国の旅行代理店やマスコミ関係者と商談を行う県内観光施設の担当者たち=佐賀市のホテルニューオータニ佐賀

 佐賀県内を訪れる外国人旅行者が増えている。このうち半数近くを占めるのが韓国人で、県観光連盟はさらなる誘客を目指し、現地の旅行代理店や報道機関を招いた商談会を県内で初めて開いた。韓国では日本の温泉をはじめ、体験型観光への関心も高まっており、新たなプランづくりに役立ててもらおうと、県内各地の宿泊施設や観光農園なども案内した。

 県内旅行の人気の高まりを受けて、2011年から韓国で実施してきた商談会を県内開催に変更した。9月上旬に3日間実施し、県内は旅館やホテル、観光施設など46社・団体、韓国からは旅行代理店や現地メディアなど52社が参加。商談会は1社15分の対面形式で行い、温泉旅館に関心を寄せる代理店が目立った。

■温泉人気

 旅館の規模や料金、温泉の特徴を入念に確認していたソウルの旅行会社・ロッテJTBの担当者は「日本への旅行は3泊4日で1人2万円台前半のプランが人気。温泉設備が充実していると好感度はさらに高い」と話した。

 観光庁によると、2016年の県内の外国人延べ宿泊者数は前年比30・6%増の24万9640人。円安の進行などで過去最高を更新し、うち韓国人客は45%を占めている。

 北部九州は韓国から距離が近く、渡航費も比較的安いことなどから人気が高い。格安航空会社(LCC)ティーウェイ航空で佐賀空港を利用する場合、県内の城や神社などを巡って嬉野温泉に一泊し、別府温泉(大分)などに向かうツアーが多いという。

 ソウルの旅行会社KSトラベルは「予定を詰め込まず、温泉旅館でゆっくりと過ごしたいという要望が強い。食事が充実した温泉旅館は特に好まれる」と最近の傾向を説明。「嬉野温泉は『美肌の湯』として韓国でも認知されている」と話す代理店もあった。

■体験企画に関心

 視察で訪れた佐賀市の蒲鉾店では、すり身を竹に巻き付けて焼くちくわ作りを体験。参加者は「韓国でも身近な食品だが、客が体験できる施設は珍しい。子供連れに喜ばれそう」と関心を寄せていた。県内には多言語対応に不安を抱く施設もあるが、「団体旅行は日本語ができる添乗員が同行することが多い。言葉はあまり問題にはならない」との声も聞かれた。

 国内需要が伸び悩む中、初めて参加した旅館鶴荘(太良町)の担当者は「温泉、食事付きの旅館がこれほど人気とは思わなかった」と話し、「海外からの集客を増やす取り組みを考えていきたい」と前向きに語った。

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