佐賀県内外の市民が、国や九州電力に玄海原発(東松浦郡玄海町)全4基の操業停止を求めている訴訟の第22回口頭弁論が30日、佐賀地裁(立川毅裁判長)で開かれた。原告側から看護関係者らが意見陳述し、事故が起きた場合に被ばく者の治療に当たる看護師の不安を訴えた。

 佐賀県看護協会監事の三根哲子さん(68)=杵島郡白石町=が、被ばく者への看護で想定されるリスクや葛藤を説明した。「自分の命を守るには少しでも遠くに逃げなくてはという本能と、人の命を救う職業倫理とのジレンマに直面する。『仕事だから踏みとどまりなさい』と強制できるでしょうか」と問い掛けた。

 その上で、県内では事故を想定した避難訓練や研修が不十分で、重篤な患者の収容施設も足りないとし、「被ばく医療体制が整っていない中、強い危険を感じている看護師に対応させる未来は誰も望んでいない」と強調した。

 提訴しているのは「原発なくそう! 九州玄海訴訟」の原告団(長谷川照団長)で、原告数は6月1日現在で計1万255人。

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