佐世保市の総合防災訓練で土ぼこりを巻き上げながら着陸するオスプレイ

 佐世保市の防災訓練に米海兵隊オスプレイが参加した1日、訓練参加者や見学者からは、災害時の運用に期待する声と、訓練そのものの実効性を疑問視する声が交錯した。

 2機の米オスプレイは、訓練で想定した地震発生から15分後に佐世保市の陸上自衛隊相浦駐屯地に姿を現した。プロペラで航空する「ヘリモード」で駐屯地に近づき、風圧で草や土ぼこりを巻き上げながらゆっくりと着陸した。医師らを乗せた機体は宇久島へ飛び、約45分でけが人役を乗せて再び駐屯地に姿を見せた。

 「スピードがあり、航続距離も長い。広域になればなるほど有力な搬送手段と言える」。医師として同乗した佐世保市総合医療センターの澄川耕二院長(69)は、救急医療の視点からオスプレイを評価する。患者を運ぶ簡易ベッドで5人ほど搬送できると見ており、「結構揺れるので、物資の輸送には適しているが、救助の場合はベッドの固定など工夫が必要」と感じた。

 米海軍佐世保基地のマシュー・オヴィアス司令官は「災害時に互いに連携することが大切で、今回の訓練で協力関係を示すことができた」と米軍参加の意義を強調した。

 駐屯地内で訓練を見学した市民団体リムピース佐世保の篠崎正人さん(69)は「災害時に偶然、佐世保近くに米オスプレイがいた設定など合理性に欠ける」と指摘する。「日米政府の協議を経て運用されるはずだが、どのような手続きで運用に至るのか想定が曖昧だ。市民には情報も不足している」と今回の訓練を批判した。

=オスプレイ 配備の先に=

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