3月8日は国際女性デーです。女性の平等な社会参加の機会を整備するように制定されました。女性が自由に生きるのを阻んでいるのは何でしょうか。

 女性のまわりにはたくさんの「呪い」があります。社会でなんとなくそうだろうと認識されていることもあるし、個人がなぜかそうだと強く信じているものもあります。例えば、女性は若い方が価値がある、やせている方がきれい、結婚したら妊娠するもの、子どもを産んだらやさしい母性が目覚める、子どもにはお母さんが一番、女性の役割は男性のサポート、などです。

 そんなステレオタイプな女性像は、テレビドラマや子ども番組、近所の世間話でも、悪気なしに毎日強化されています。自分がこうありたいと思っている姿や、自分が無理だと思っていることは、自分らしい選択なのか、自分の中に植えこまれた「呪い」によるものなのか、明確に区別がつきにくいかもしれません。

 また治療においてもいろんな先入観があります。ピルはからだに悪い、ホルモン治療はがんになる、漢方はゆっくりしか効かない、筋腫は手術が必要、貧血は病気ではない、部活で激しい練習をしていれば生理は止まっても問題ない、生理痛はがまんしていたらいい、生理があっていれば妊娠できる、などです。

 治療のためにその先入観を修正していく必要がありますが、ひとの考えやイメージはそう簡単には変わらず、尊重していくところと、きちんと正しい情報をお伝えしていくところのはざまで奮闘している毎日です。

 これまでの女性像をはね飛ばして、次の世代の女性たちが自由に羽ばたく姿をみるのは、きっと爽快でしょう。みんな「呪い」にとらわれず自分らしい明日を手に入れようね、そんなエールを、ここから女性たちに送り続けていけたらと思っています。

(すこやか女性クリニック院長 西岡智子)

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