原子力規制庁の職員らに質問する参加者。議論がかみ合わず、1分という制限時間を大幅に過ぎる場面が目立ち、主催側がパネルを出して円滑な議論を促した=鳥栖市民文化会館

 九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)の再稼働を巡り、佐賀県が現時点で予定してる最後の県民説明会が3日、鳥栖市民文化会館で開かれた。周辺市町の首長や住民ら117人が参加。原子力規制庁が適合性審査の概要を説明したが、新規制基準の考え方で質疑が紛糾し、後日、県のホームページで回答することになった。

 規制庁は新規制基準で、重大事故時に放出される放射性物質の量について100テラベクレルを下回ることを要求しており、玄海原発は「基準を十分に満足している」と説明した。市民から「100テラベクレルとはどのような事故か。どれだけの健康被害が出るのか」と質問が出たが、規制庁の職員が答えられず、怒号が飛び交った。

 鳥栖市の男性(68)は「説明会なのにシンプルな質問に答えられないのはどうか」と疑問を投げ掛けた。聴講した鳥栖市の橋本康志市長は、参加者が少なかったことに関し「大半は再稼働やむなしと私は理解している」と述べた。

 県主催の県民説明会は、再稼働の概要を知ってもらい、県民の意見を聞く目的で県内5カ所で開き、参加者は合計1048人。全てに参加した副島良彦副知事は、各会場で要望が出た追加開催について「参加者の状況や意見を整理し、知事と相談した上で決めたい」と述べるにとどめた。地区単位などの比較的小規模な説明会の開催に関して山口祥義知事は、2日の県議会で「市町にお願いしたい」との考えを示している。

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