諫早湾干拓事業の潮受け堤防排水門の開門差し止め訴訟で、開門を求める漁業者が申し立てた「独立当事者参加」に関し、国側は21日までに「要件を満たしておらず不適法であり、却下されるべき」とする意見書を福岡高裁に提出した。同日行われた訴訟の審理で、漁業者側は国などの意見に反論する方針を示した。

 独立当事者参加を巡っては、開門差し止めを命じた4月の長崎地裁判決の直前に裁判に補助参加していた漁業者側が申し立てた。敗訴した国は判決を受け入れて控訴しなかったものの、申し立ての可否が決まるまで判決は確定しない。

 国側は、金銭関係の訴訟を想定する独立当事者参加に開門請求は当てはまらないなどと指摘。長崎県の営農者側も同様に主張した。

 同高裁で審理している一連の訴訟の裁判長は、異動により大工強裁判官から西井和徒裁判官に代わった。

 開門を命じた確定判決の勝訴原告の漁業者側に制裁金の強制執行をしないよう国が求めた訴訟の審理も同日あった。国は、諫早湾付近の漁獲量の増加傾向や、7月の九州北部豪雨など予測不能な短時間強雨の増加で、開門した場合の被害が拡大することなどを新たに主張した。審理終了後、国側は「裁判所には速やかな判断を求めているが、和解が望ましいのは変わらない」とした。

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