食卓並みの70センチの高さからの落下実験で、割れなかった「世界最強磁器」=佐賀県庁

■食卓から落ちても割れない

 佐賀県窯業技術センター(西松浦郡有田町)は21日、通常の磁器より5倍割れにくくした「世界最高強度」の磁器材料を開発した、と発表した。食卓並みの70センチの高さから落としても割れず、強度を増した給食用食器や、薄さが求められるデザイナー製品の開発や販路開拓につながるとしている。

 ファインセラミックスに使われる人工原料「アルミナ」に、長石や粘土などを加えた。愛知県の瀬戸焼や欧州の磁器と成分が近いものの、ガラスの元になる長石の配合を工夫し、破損の原因になる気泡、粗い粒子を減らした。従来の強化磁器と比べても1.5倍の強度があり、一般的な工程で作る磁器の中では最高の硬さという。

 会見では食器の落下試験も行い、通常品が20センチの高さから落として割れたのに対し、新素材の磁器は高さ70センチに耐えた。

 開発は、県の有田焼創業400年事業の一環で、今後は地元企業への技術移転を進める。県窯業技術センター陶磁器部の蒲地伸明研究員は「焼成温度は変わらず、既存の設備で作ることができる。原料単価は一般磁器より割高になるが、薄く作れる上、歩留まりもよくなる」と強調し、ファインセラミックスの代替原料としての可能性もあると説明した。

★電子新聞に動画 登録、即利用可、翌月末まで無料の電子版の申し込みはこちら

このエントリーをはてなブックマークに追加