出発式に参加した交通協会会員や警察官ら=佐賀市の佐賀北警察署

馬と一緒に国道を走る車の安全を見守りながら通学の子どもたちに手を振る立哨活動参加メンバー=江北町の東分交差点

交通安全をウマもアピール

チラシを渡してドライバーに早めの点灯や安全運転を呼び掛けた=神埼市の姉川検量基地

 「守ろう交通ルール、高めよう交通マナー」をスローガンに掲げ、秋の交通安全県民運動が21日、県内で一斉に始まった。人口10万人当たりの交通事故ワーストワンの汚名返上に向け、高齢者の交通事故防止や追突事故防止などに重点を置き、街頭キャンペーンや交通教室などを行う。運動は30日まで。

 県警交通企画課によると、県内の人身事故は20日現在で4880件(前年同期比577件減)、死者数は21人(前年同期比6人減)となっている。

■パトロール隊、出発式佐賀北署南署合同

 ○…交通安全県民運動の初日に合わせ、佐賀北署と佐賀南署合同での出発式が、佐賀市の佐賀北警察署であった。佐賀地区交通協会や県警などから約150人が参加し、市内をパトロールした。

 式では、佐賀北地区交通安全協会の西原憲昭会長が「佐賀市の事故が減ることで、ワーストワン脱却につながる」とあいさつ。佐賀北署の原恭二署長は交通安全協会の会員らに対し「各地域で交通ルールやマナーの大切さを伝えてほしい」と呼び掛けた。

 県バス・タクシー協会から贈呈された横断幕も披露され、サガン鳥栖のマスコットキャラクター、ウィントス君も応援に駆けつけた。出発式後には、県警の白バイやパトカー、同協会の広報車など32台が、市内のパトロールに出発した。

■事故減「ウマくいくように」 新たな助っ人登場江北町

 ○…馬が交通安全をアピールする珍しい取り組みが20日、江北町の国道34号と207号が交わる東分交差点であった。江北交番の所員を背に乗せ、通勤時間帯のドライバーや通学児童らを見守った。

 参加したのは、同町のウマの飼育場「クラブ・リオ」(永松良太代表)のホーリー(雄・6歳)。交通安全の新たな担い手に、信号待ちのドライバーや子どもたちもにこやかな笑みをこぼしていた。

 3本の国道が走る同町は昨年まで、人口当たりの人身交通事故発生率で県内ワーストワンだった。立哨活動は、幹線道路での追突事故防止を目的に、白石署員や同町などが定例で実施している。今回はその一環で、町独自のアピールができればと発案された。「人を踏まない」と言われるなど馬は交通安全にゆかりのある動物であるほか、町内の長崎街道沿いには旅人の安全をつかさどる馬頭観音があるなど、歴史的背景も企画を後押しした。

 白石署の北方祐紀交通課長は「管内の事故は減ってはいるものの、まだ追突や出合い頭の事故は多い」と警告。秋の交通安全県民運動にも触れ、「運動がウマくいくように」と願った。ちなみに馬は道路交通法上、軽車両に当たる。

■事故多発の34号で安全運転を訴え

 ○…秋の交通安全県民運動スタートに先駆け神埼署と神埼地区交通安全協会などは20日、事故が多発する国道34号沿いでキャンペーンを実施した。市の交通指導員や老人クラブ女性部約40人が参加し「早めのライト点灯」「車間距離に気をつけて」とキーワードをちりばめながらドライバーに安全運転を呼び掛けた。

 管内で最も事故が多い佐賀市~神埼橋間の姉川検量基地で実施。小雨の中、警察官が車を止めて誘導し、そろいのたすきを掛けた参加者たちが声掛けし、チラシや粗品を渡した。

 神埼署によると、19日現在で管内で発生した人身交通事故は405件。前年同期に比べ24件減ったものの江副太交通課長は「県内でみれば依然として高い水準にある」と気を引き締めた。

■たばこ販売協組もチラシで呼び掛け

 ○…唐津市東城内の早稲田佐賀中高前の市道では、唐津たばこ販売協同組合が車約300台に事故防止を呼び掛けるチラシなどを配った。

 市内でも車の交通量が多い市道妙見満島線で、組合員と唐津署員の計13人が「気をつけて運転してください」と通行中のドライバーに注意を促した。

 事故発生ワーストワンという現状を変えようと毎年、春と秋に2回取り組んでいる。組合の熊本藤生理事長(75)は「不名誉なことで県が一番なのは残念。ワーストワン脱却には、運転手と歩行者が一緒に問題を考える必要がある。そのきっかけになれば」と話した。

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