4月からの組織改正について記者会見する九州電力の瓜生道明社長=福岡市の九州電力本店

 九州電力は21日、社長直轄の原子力発電本部や監査室の新設などを柱とする大規模な組織改正を、来年4月に実施すると発表した。川内原発(鹿児島県)に続き、再稼働を目指す玄海原発(東松浦郡玄海町)の正式な審査合格が年明けにも迫る中、原子力事業に関する体制強化で社長のリーダーシップを打ち出し、地域の理解向上や透明性の確保に努める。

 原子力発電本部は、発電業務全般のほか新規制基準への対応など技術的な部分を担う。原子力に特化して安全対策の点検や業務運営などの取り組みをチェックする原子力監査室も設け、安全性の向上を自主的に働き掛ける。社長直轄とすることで、スピード感を持った柔軟な対応を目指す。

 玄海原発の再稼働に関する地元手続きを視野に、既存の原子力コミュニケーション本部と用地買収などを担っている立地本部の一部を統合し、立地コミュニケーション本部を新設する。人員を現在の1.6倍となる160人に増やし、自治体や住民への説明、安全協定の取り扱いなど地元対応を一元化する。

 旧原子力発電本部に関しては2011年6月、玄海原発再稼働を巡る国の説明番組で、賛成するメールの投稿を社員らに呼び掛ける「やらせメール」問題が発覚し原子力部門の閉鎖性などが指摘され、12年7月、火力などと発電部門を統合した経緯がある。

 会見した瓜生道明社長は「安全運転を追求し、地域に安心を与え、原子力の存在を認められることが、将来の源泉になると思っている。私がしっかりと目を光らせ、ガバナンスを高めるのが今回の組織改正になる」と述べた。

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