開催中のバロック展でギャラリートークを行う金子剛さん=佐賀市の県立美術館

■洋画家金子さん解説「王侯貴族の好み反映」

 佐賀市の県立美術館で開催中の「バロックの巨匠たち」展(同展実行委主催)で、6月30日夕にナイトミュージアムが開かれ、洋画家の金子剛さん(77)=同市=によるギャラリートークがあった。金子さんはバロック絵画の隠れた特徴として「退廃性」を挙げ、「男女の絡み合いなど主題に込められた意味を知れば、作品をより深く鑑賞できる」と呼び掛けた。

 この日は、ナイトミュージアムと銘打ち、開館時間を午後8時まで延長。仕事帰りの会社員や学校帰りの学生らが詰めかけた。

 金子さんは、16世紀末にイタリアで起こり、18世紀前半にかけてヨーロッパ各国で大きく展開したバロック絵画の時代背景や作品に込められた精神性について紹介した。「ウリヤの死を知らされるダヴィデ王」などイタリア絵画に触れ、「一見、宗教的な主題にも見えるが、男女の絡み合いがむごたらしいほどに描かれている。王侯貴族や富裕層ら依頼者側の退廃的な好みや欲望が反映されている」と指摘した。

 一方で農民の生活を実直に描いたブリューゲルやレンブラントの作品にも触れ、「佐賀でなかなか見ることのできない名画。この機会にじっくりと見てほしい」と呼び掛けた。

 同展は20日まで(月曜休館)。観覧料は一般1200円、高校生以下無料。

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