スマホ乗っ取りの恐れ

■セキュリティーに不具合

 スマートフォンやパソコンなどの電子機器に標準搭載されている近距離無線通信「ブルートゥース」に、情報セキュリティー上の深刻な不具合があることが21日までに分かった。不具合をハッカーに悪用されると、利用者が気付かないうちに機器を乗っ取られたり、情報を盗まれたりする危険性があるという。

 マイクロソフトやグーグルは、基本ソフト(OS)のウィンドウズやアンドロイド向けに修正ソフトの配布を始めた。現在までに具体的な攻撃の情報はないが、国内でも内閣サイバーセキュリティセンターなどが修正ソフトの適用といった対策を呼び掛けている。

 ブルートゥースはコードレスのヘッドホンやマウスの接続などに使われる身近な機能だ。不具合を見つけた米セキュリティー企業「Armis」は、影響を受ける機器は約53億台と推定。不具合を悪用して数分でスマホを乗っ取り、遠隔操作する様子の動画をネット上に公開した。

 1台のスマホにウイルスを送り付け、機器から機器に自動的に感染を広げることも可能としている。企業訪問を装ったハッカーが社員に近づいてスマホを乗っ取り、社内でウイルス感染を広げて重要な機密情報を盗むことも理論的には可能とみられる。

 セキュリティー専門家の中には「実際に攻撃するためには、いろいろな条件があり、影響は限定的」という見方もある。また比較的新しいiPhone(アイフォーン)は既に対策済みで心配はないという。独立行政法人・情報処理推進機構(IPA)は「基本ソフトを最新版に更新する必要がある。対策ができない場合もブルートゥースをオフにすれば攻撃は避けられる」としている。【共同】

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