滑車を引いて時速約15キロで場内を巡る、蒸気車ひなひな型のレプリカ=佐賀市川副町の佐野常民記念館

 佐賀市川副町の佐野常民記念館で3日、佐賀藩が日本で初めて完成させた蒸気機関車の実走模型「蒸気車ひな型」のレプリカの走行実演があった。親子連れなど約60人が、音を立てて場内を滑走する光景に歓声を上げた。5日まで。

 蒸気車ひな型は、幕末期に西洋科学技術などを研究する佐賀藩精錬方で作られ、1855年ごろに佐野常民らが藩主・鍋島直正を前に日本で初めて実走させたと伝わる。

 実物は佐賀市松原の徴古館が所蔵し、同記念館にあるレプリカは全長約40センチ、幅約14センチでプロパンガスを燃料に水蒸気の力で走る。

 同館職員が少量の水を車体に注いで着火すると、5分ほどで水蒸気が発生してレプリカは走り出した。連結した滑車2台にプロパンガスを乗せ、時速約15キロでレールを滑るレプリカを、小さな子どもたちは「しゅっしゅっ」と水蒸気の音をまねて身を乗り出し応援した。

 来場した循誘小4年の西村泰成(たいせい)さんは「思ったより速かった。走る時は、かいだことのないにおいがした」と笑顔で話し、城東中1年で姉の七海(ななみ)さんは「蒸気で走る汽車は、想像以上に手間がかかっていた」と感心していた。

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