3号機の原子炉格納容器内で、水素濃度を下げるための装置を確認する原子力規制委員会の更田豊志委員長代理(左から2人目)ら=東松浦郡玄海町の玄海原子力発電所(代表撮影)

 原子力規制委員会は2日、再稼働へ向けた審査が最終段階を迎えている九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)の現地調査を行った。更田(ふけた)豊志委員長代理は調査後、記者団の取材に対し、九電が目指す年度内の再稼働については「相当楽観的」と述べ、困難との見方を示した。

 再稼働の時期を巡り、九電の瓜生道明社長は6月の株主総会後の会見で、年度内の再稼働を目指す考えを表明している。今後の見通しを聞かれた更田委員長代理は、2回程度の審査会合後、工事計画認可やパブリックコメントなど手続きに時間がかかることを挙げ、「スムーズにいっても年度内の再稼働は随分早いという気がする」と繰り返した。

 規制委による玄海3、4号機の現地調査は2013年9月、昨年12月に続いて3度目。更田委員長代理をはじめ原子力規制庁の職員ら計6人が訪れ、九電は中村明常務以下、160人態勢で対応した。

 原子炉や格納容器を冷やす水を供給するためのポンプ車、指揮拠点となる代替緊急時対策所の機器の配置、格納容器内の爆発を防ぐために水素濃度を下げる装置の設置位置など、重大事故に対応する施設や設備28カ所を調査した。

 更田委員長代理は、重大事故対策に関して「玄海3、4号機は新しいプラントとしての強みを持っている」との認識を示した。一方で、九電が川内1、2号機(鹿児島県)に続いて、緊急時対策棟を当初予定の免震構造から耐震構造に変更することについて「十分な判断ができる説明を九州電力から受けていないという立場」と強調。耐震のメリットや免震であるデメリットなど、技術的な説明を尽くすよう注文を付けた。

このエントリーをはてなブックマークに追加