九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)の再稼働に関連し、山口祥義知事は2日の定例記者会見で、これまで佐賀県になかった専門家らでつくる第三者委員会の設置を検討する意向を示した。現在、組織の位置付けや枠組み、構成メンバーの在り方などを事務レベルで協議しており、国から再稼働の申し入れがあるまでには一定の方向性を出す。避難計画や基準地震動など多くの論点があると指摘し、第三者委員会の議論も踏まえて整理していくとみられる。 

 山口知事はこれまで、再稼働の判断で県内20首長や県民の幅広い意見を聞く考えは示していたが、第三者的な組織の設置に言及したのは初めて。全国の原発立地県では、委員会やアドバイザーなど何らかの外部の意見を聞く枠組みがあり、佐賀県と同様に未設置の鹿児島県は、7月に就任した三反園訓(みたぞの・さとし)知事が新設する意向を示している。

 委員会設置に関して山口知事は「(委員会がないことで)県民の不安が多いとしたら本意ではない」と述べた。その上で、国から再稼働の申し入れがあった後の検証について「委員会をつくって、それ以外の皆さんの話もしっかりと聞いていくやり方も検討しなければならない」と説明した。

 再稼働の判断基準では、他県の避難訓練の事例や基準地震動の設定、緊急時対策所の在り方、大規模地震が連続した熊本地震の教訓などを論点として挙げ、「佐賀県に置き換えて問題がないのか。一つ一つ整理して来るべき時期に考えを示す」と語った。

 さまざまな判断の時期に関しては、原子力規制委員会が適合性審査の一環として2日、玄海原発を視察したことを踏まえ「これから数カ月の中で、いろいろなことが行われるイメージ」との認識を述べた。国から再稼働の申し入れがあった後の住民説明会は「基本的にやれることは何でもやっていきたい」として、市町の状況に応じて、九電や国と協議しながら開催していく意向を示した。

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