厚生労働省は2日、希望しても認可保育所などに入れない待機児童が今年4月時点で、昨年より386人多い2万3553人だったと発表した。増加は2年連続。保育所の整備が進む一方、働く女性が増えるなどして利用申込者も急増した。政府は2017年度末までの待機児童ゼロを掲げるが対策が追い付かず、目標達成は厳しい状況だ。

 同省は集計に含まれない「潜在的な待機児童」の自治体別内訳も初めて明らかにした。保護者が育児休業中などの理由で除外されているのは昨年より約8000人多い6万7354人。厚労省は保育ニーズの実態を反映させるため待機児童の定義を統一する方針で、人数は膨らむ可能性がある。

 待機児童が最も多かったのは東京都世田谷区の1198人で、岡山市(729人)、那覇市(559人)が続いた。都市部に集中し、首都圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)、近畿圏(京都、大阪、兵庫)と政令市、中核市で全体の74・3%を占めた。青森や長野など9県では0人だった。

 年齢別では1~2歳児が71・1%を占め、厚労省はこの年齢層の受け皿整備を中心に取り組む。

 一方で、厚労省の通知では、(1)特定の保育所のみ希望(2)保護者が育休中(3)東京都の認証保育所など自治体が助成する施設を利用(4)求職活動を休止-などの場合、待機児童に含めるかどうかは自治体の判断に委ねている。

 集計から除外された潜在的な待機児童が最も多いのは横浜市の3110人で、川崎市の2547人が続いた。両市は待機児童をそれぞれ7人、6人としている。名古屋市、京都市、北九州市は潜在が500人以上だが、待機児童は0人。待機、潜在ともに0人としたのは福井県だけだった。

 今年4月時点で保育の受け皿は昨年より約9万5000人増の約272万人分となった。

 厚労省は2日、待機児童解消のための追加対策を発表。保育士確保に向け、月収を着実に上げるよう予算を重点配分するほか、保護者が1年間の育児休業後に子どもを預けられるようにする「入園予約制」など、市区町村の取り組みを促す。

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