女性ハンターを起用した大日本猟友会のポスター

■鳥獣被害削減の一翼に

 農林業に有害なイノシシ、シカなどの野生鳥獣を駆除するハンターが高齢化で年々減る中、狩猟免許を取る女性が近年急増している。地域への貢献や鳥獣肉(ジビエ)料理の魅力など「狩りガール」の動機はさまざまだが、被害削減の一翼を担う存在になりつつあると期待を集めている。

 野生鳥獣による農作物の被害は2015年度に176億円と高水準が続くのに対し、狩猟免許を持つ人は14年度に19万4千人と約40年前の3割台に低迷。60歳以上の人が65%を占める。ただ、女性の免許所持者数は3184人に達し、5年間で2倍になった。

 13年度にわな猟の免許を取った福岡県糸島市の畠山千春さん(31)は、生活物資の供給が途絶えた東日本大震災を機に、動物の命をもらって成り立っている食の意義を見つめ直すようになった。自ら動物の解体も手掛けており「抵抗はあるけれど動物が畑を荒らしているのも事実。一面だけでは語れない」と話す。

 石川県の女性ハンターが「狩女(かりじょ)の会」を結成してジビエ料理の情報をSNS上で交換するなど、団体の活動も活発だ。「女性の社会進出で鳥獣駆除に貢献したい人が増えたようだ」と分析する大日本猟友会(東京)は最近、女性ハンターを起用したポスターを作成したほか、「目指せ!狩りガール」と題したホームページを運営し、志願者の呼び込みに動いている。

 農林水産省の担当者は「大きなうねりにはなっていないが、熟練ハンターだけでは限界がある駆除に女性が増えるのは意味深い」と話している。【共同】

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