落ち着いた外観の鳥栖駅の木造駅舎は、1903年に建てられた

■鉄道の歴史物語る

 1889(明治22)年の九州鉄道開通以来、鳥栖の玄関口であるJR鳥栖駅は、1日に約1万4000人の乗降客でにぎわいます。多くの人が普段何げなく利用している鳥栖駅ですが、実は100年を超える歴史を伝える鉄道遺産でもあります。

 落ち着いた外観の木造駅舎は1903(明治36)年に建てられたもので、九州で最古級の歴史を誇ります。駅舎自体は近代化工事や拡張などが何度か行われていますが、全体の構造は現在でも往時の面影を残しています。

 駅舎に入り、改札を抜けて列車を待つホームへと上がると、そこにも鉄道遺産があります。ホームの柱に注目してもらうと、そこにはイギリス・キャンメル社やドイツ・ウニオン社、クルップ社などの会社名が見えます。これは明治時代に海外から輸入されたレールを、ホームの屋根を支える柱として活用しているもので、イギリスやドイツからはるばる海を渡ってきたレールが、100年以上経った今も私たちの身近なところで生きているのです。

 駅を利用する際に、これらの鉄道遺産にも目を向けて、鉄道のまちとして栄えた鳥栖の歴史の一端を知っていただければと思います。(地域リポーター・田中健一=鳥栖市儀徳町)

このエントリーをはてなブックマークに追加