地元漁業者の話を聞く公共事業チェック議員の会の野党議員ら=長崎県諫早市の諫早湾干拓潮受け堤防

 超党派の国会議員でつくる「公共事業チェック議員の会」の5人が28日、長崎県の諫早湾干拓事業の現場を視察した。潮受け堤防の閉め切り以降に生じた漁場環境の悪化や開門の必要性を訴えた漁業者に対し、「国が堂々と(開門を命じた)確定判決を反故(ほご)にするのは認められないと考える議員は多い」と応じた。

 堤防では、アオコの大量発生で水質が悪化した堤防内の調整池の水が諫早湾に排出され、周辺で操業する漁船が全くない状況を確認した。同行した漁業者は「水揚げは9割以上減った。公共事業で地域を良くするという国の甘い言葉にだまされた」と説明した。

 漁業者との意見交換会では、不漁で漁業に補助金が支給されている現状を示し、「『補助金がもらえなくなる』を殺し文句に、開門を言わせなくしている」との声が上がった。同会事務局長の初鹿明博衆院議員(民進党)は「環境悪化の原因究明のために残った方法は開門だけ。国会でしっかり論戦し、政権にくぎを刺していく」と話した。

 農水省が開門しない代わりに100億円の基金創設を来年度予算に概算要求することを受けて視察した。メンバーはほぼ野党系で、干拓地の営農者との意見交換も要請したが、長崎県を通じて応じない回答があったという。

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