斎藤農相の来県を呼び掛ける要請文を長谷成人水産庁長官(右から3人目)に手渡す山口祥義知事=東京・霞が関の農林水産省

 国営諫早湾干拓事業の潮受け堤防排水門の開門調査を求めている佐賀県の山口祥義知事は28日、農林水産省を訪れ、斎藤健農相に来県を求める要請文を、長谷成人水産庁長官に手渡した。開門には触れておらず、「一緒に船に乗って有明海のつらい現状を感じてほしい。開門の話はしない」と訴えた。

 要請文では、赤潮や貧酸素水塊の頻発による環境異変で水産資源が減少し、後継者育成に悩む漁業者の現状に触れ、斎藤農相に「漁業者と同じ目線で今の有明海の現状を感じてほしい」と呼び掛けている。長谷長官は「佐賀の現状は理解している。大臣に伝えたい」と応じた。

 面会後、取材に応じた山口知事は「大臣の立場や考え方はあるだろうが、(開門など)政治的要素を抜きにして現場を見ていただきたい。そこは理解いただけるのではないか。来県時に(開門の)話をする予定はない」と強調した。

 これまでの農相は就任後に佐賀や長崎を訪れ、関係者と意見交換している。山口知事は「農林水産業は現場だ。(斎藤農相が)現場に重きを置く大臣だと信じている」と話した。佐賀県は、開門調査を求める県の立場に変わりはないとしている。

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