国が示した基金案に関する議論の状況などを報告し合った佐賀、福岡、熊本3県の漁業団体の事務協議=佐賀市の県有明海漁協

 諫早湾干拓事業の開門を巡る訴訟の和解協議で国が開門に代わる措置として提案した総額100億円の基金案について、佐賀、福岡、熊本の3県の漁協・漁連は21日、佐賀市の県有明海漁協本所で対応を協議した。佐賀が受け入れない方針を固めているのに対し、福岡、熊本では容認論も出ているが、「開門は必要という立場は変わらない」との認識では一致した。年明けにも3県のトップ会談を開き、今後も共同歩調を取ることが可能かを探る。

 長崎地裁は国を通じ、来年1月17日までに基金案に対する賛否の回答を各県の漁業団体に求めている。会合は非公開で、事務方の幹部10人が出席した。

 終了後、取材に応じた佐賀県有明海漁協の田上卓治専務理事は「有明海再生には、基金的な予算措置と開門調査のいずれも必要だという認識は3県とも共通している。どちらに重点を置くかの問題」と強調し、「佐賀単独で主張するよりも3県で足並みをそろえた方が重みはある」と意見集約に期待を寄せた。

 基金案受け入れに前向きとされる福岡県有明海漁連の境真秋指導部長は「国への回答はまだ正式に決まっていない。どこまで佐賀の気持ちに寄り添えるか」と今後に含みを持たせた。賛否両方の意見が出て揺れる熊本県漁連の水上朝博参事は「28日の会議で方針が出る。今はそれ待ちだ」と述べるにとどめた。

このエントリーをはてなブックマークに追加