埼玉県で青少年剣士の育成に努めてきた田中宏明さん(中央)。指導者として初めて佐賀での大会に挑む=佐賀市の県総合体育館

◆江北町出身、埼玉で剣道指導

 江北町出身の教士八段・田中宏明さん(58)が5日、埼玉県で指導する解脱錬心館の小学生剣士7人を連れ、佐賀市で開かれる「第15回きさらぎ杯争奪少年剣道大会」に出場する。大会を主催する桜武館(小城市)の桜木哲史館長(68)とは高校時代の師弟関係で、田中さんは「埼玉で育てた子どもたちが、九州の剣道にどこまで通用するか楽しみ」と話す。

 田中さんと桜木さんの出会いは1973年。剣道の強豪・国士舘大学で主将を務め、卒業後2年間同大学で指導した桜木さんは、76年に控えていた「若楠国体」での競技力強化のため、佐賀北高に奉職。田中さんは桜木さんの赴任と同時に同校に入学し、3年間厳しい指導を受けながら鍛錬を積んだ。

 田中さんは「桜木さんの母校で剣道を学ぶ」と国士舘大に進み、卒業後は県内屈指の強さを誇る解脱錬心館(埼玉県北本市)で青少年剣士の育成に努め、全国大会の常連として約200人の大所帯を率いている。

 73年の第2回世界剣道選手権大会男子個人・団体ともに優勝するなど輝かしい功績を残してきた桜木さんの背中を見て、田中さんは「同じ道を進みながら、常に先頭で引っ張る影響力」を指導の心得に据えてきた。教え子の初凱旋(がいせん)に「指導者として帰ってきてくれてうれしい」と喜ぶ桜木さん。田中さんは「子どもたちの勇姿を見て、私の成長度を見てくれたら」と遠慮した表情を見せながら自信ものぞかせた。

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