長時間労働が深刻な教員の働き方改革を議論している中教審の特別部会が、具体策を盛り込んだ緊急提言をまとめ、国や教育委員会などに実施を求める方針であることが28日、関係者への取材で分かった。提言は学校現場へのタイムカードや留守番電話の導入、部活動の休養日の設定など、勤務時間の管理徹底を図ることが柱。29日の会合で了承する。

 公立学校の教員は時間外手当が支給されない特殊な給与制度で、勤務時間の線引きがおろそかになっているとの声がある。提言は大規模な予算措置などがなくても実施できる対策から取り組み、学校現場の意識改革につなげるのが狙いだ。

 文部科学省が実施した教員の2016年度勤務実態調査では、タイムカードや情報通信技術(ICT)を使って教員の出退勤時間を正確に管理している小中学校は2割台にとどまった。提言では「勤務時間管理は労働法制上、校長や教委に求められている責務」と指摘。自己申告方式ではなく、時間を客観的に把握できるシステムをすぐに構築するよう求めた。

 勤務時間外にかかってくる保護者らからの問い合わせも長時間労働の一因と考えられることから、緊急時の連絡先を確保した上で留守番電話やメールで対応できるような仕組みの整備も必要だとした。

 特に中学校で教員の勤務負担増につながっている部活動では、休養日をつくるなど適切な活動時間の設定を要望。夏休みなど長期休暇中には一定期間、教職員が出勤しない「学校閉庁日」を取り入れることも盛り込んだ。ただ、こうした具体策の実施には、保護者や地域住民の理解を得る取り組みも不可欠だとした。【共同】

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