新緑の風が吹く5月に、リンゴのような香りを漂わせるのは、白くかれんなカミツレ(加密列)の花。ヨーロッパ原産の薬草で、民間療法に用いた歴史は4000年以上前までさかのぼるとされています。

 英名はカモミール(chamomile)。古代ギリシャ語で“大地のリンゴ”を意味する「カマイ・メロン(chamaimelon)」に由来し、茶葉や入浴剤、染色料など広い用途で人気のハーブです。

 日本へは江戸時代に蘭学とともにカーミレ(kamille)の名で薬として伝えられ、オランダ名がなまってカミツレとなりました。不安や緊張を取り除き、消化を促し、心地よい眠りへ誘うなどの効果があります。季節の変わり目で体調がいまひとつという時はカミツレの甘く優しい香りで心身を満たしてみてはいかがでしょう。(中冨記念くすり博物館)

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