■拡大57カ月、戦後2位に 

 政府は28日、8月の月例経済報告を発表し、国内景気について「緩やかな回復基調が続いている」との判断を維持した。茂木敏充経済再生担当相は記者会見で、2012年12月に始まった現在の景気拡大は57カ月に達し、戦後2番目に長い「いざなぎ景気」(1965年11月~70年7月)に並んだ可能性が高いとの見解を表明した。茂木氏は、足元の景気動向を踏まえた暫定的な見解だとし「事後的検証を待つ必要がある」と説明した。

 戦後最長の景気拡大は02年から08年まで続いた73カ月。2位のいざなぎ景気は64年の東京五輪後で「3C」と呼ばれたカラーテレビ、クーラー、自動車が普及し、高度経済成長が続いていた時期に当たる。

 現在の景気拡大は、これまで3位だった「バブル景気」の51カ月を既に抜いて記録を伸ばしていると考えられるが、家計にとって好景気の実感は乏しい。力強く成長を続けていくには、賃上げを伴う安定的な消費拡大や人手不足への対応などが課題となる。【共同】

■景気の拡大と後退

 経済は景気が改善する拡大(拡張)期と悪化に向かう後退期が交互に訪れ、好不調の波を繰り返すと考えられている。景気がピークに達して後退に転じるのを「山」、後退から拡大局面へと向かうのを「谷」と呼び、谷から山を経て谷に戻るまでが一つの循環とされる。山や谷は、有識者らでつくる内閣府の景気動向指数研究会が景気動向指数などを基に議論し、内閣府が判断する。2012年11月に戦後15回目の谷を迎え、現在は16回目の循環に入っている。

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