男性被告(20)は未成年だった昨年5月、10代の仕事仲間2人を軽乗用車に乗せ、小城市の国道を走行した。雨にぬれた路面でハンドル操作を誤り、街路樹に衝突。後部座席にいた17歳の少年が体を強く打ち、亡くなった。被告は自動車運転処罰法違反(過失致死傷)などの罪に問われた。

 事故後の被告側の様子が、遺族の感情を悪化させていた。

 事故の数日後、被告の父親は遺族を訪ねているが、息子らを「未来がある」とかばったという。被告自身は、遺族に会うまでに3カ月を要した。「どんな顔をしたらいいか分からなかった。正直、怖かった」と述べた。一方、同じころ、被告が家族と関西のテーマパークに旅行した写真がSNSに載った。

 法廷には、亡くなった少年の母親ら遺族の姿があった。代理人の弁護士は、被告の父親に「あなたがちゃんと言わないと、被告は事件に向き合えない」と促した。被告には「あなたが涙を流す謝罪は一度もなかった。死と向き合っているのか」と問い掛けた。

 「被告側の事故後の対応がよくなく、遺族が厳しい処罰を求めるのも理解できる」。裁判官も親子に投げ掛けるように、判決文を読み上げた。(判決=懲役1年4月、執行猶予3年)

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