死刑制度について意見を述べる犯罪被害者遺族の原田正治さん(左)と映画監督の長塚洋さん=佐賀市の県弁護士会館

 死刑制度について考えるトークイベント(佐賀県弁護士会主催)が4日、佐賀市内であった。犯罪被害者遺族の原田正治さんと、死刑制度を問うドキュメンタリー映画の監督を務めた長塚洋さんが登壇し、「死刑制度の是非は感情論でなく、正しい知識や情報をもって判断すべき」と訴えた。

 加害者に罪を償わせるために必要とする容認派が多い一方、冤罪(えんざい)のリスクがある死刑制度。保険金目当てで弟を殺害された原田さんは「加害者を恨む心は変わらないが、国家が人の命を奪う死刑という制度には反対である」と語った。

 長塚さんは、世間が持つ死刑を強く望む被害者像に違和感を持ったことが撮影のきっかけだったことを紹介。「死刑に賛同しない被害者家族も多い。映画を通して制度について議論する機運が高まれば」と期待し、「日本は死刑に関する情報開示が諸外国に比べて遅れている」と指摘した。

 聴講した佐賀市の雫田千奈津さんは「被害者の親族の貴重な話が聞けて興味深かった」と話した。トークイベントには約40人が参加した。

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