安倍晋三首相は25日の記者会見で、臨時国会冒頭の28日に衆院を解散すると表明した。2019年10月に予定される消費税率10%への引き上げに伴って税収の使途を変更し、国の借金返済から幼児教育無償化など看板政策「人づくり革命」に2兆円を振り向ける方針を掲げて信を問う。北朝鮮への圧力路線も争点に掲げる。衆院選日程は「10月10日公示―22日投開票」となる。野党は国会審議を避けた冒頭解散を森友、加計学園問題の「疑惑隠し」として選挙戦で追及する。

 衆院選は自民、公明両党が大勝した14年12月以来となる。憲法9条改正や首相の解散権を巡っても論争が予想される。

 民進、共産、自由、社民の野党4党は9条改憲に反対する。小池百合子東京都知事は25日、国政新党「希望の党」を設立して自ら代表に就くと発表し、政権批判票の受け皿を狙う。

 会見に先立つ自民党臨時役員会で首相は「『生産性革命』『人づくり革命』を二大革命に掲げ、アベノミクス最大の勝負に出たい」と述べた。その後、公明党の山口那津男代表と官邸で会い、28日の衆院解散方針を正式に伝達。「少子高齢化や北朝鮮情勢に対応するため、政権基盤を固めるよう国民の信を問いたい」と語った。

 山口氏は国政での自公連立を堅持すると記者団に説明。衆院選の議席獲得目標について「与党で過半数を確保することが最低の条件だ」と述べた。

 安倍政権下の憲法改正に賛同する「改憲勢力」は現在、日本維新の会などを含めて衆参両院で国会発議に必要な総議席の3分の2を超えており、首相は次期衆院選でも維持を目指す。

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