講演で事故の悲惨さと交通ルールの順守を訴えた大庭茂彌さん=佐賀市の致遠館中

◆尊い日常命大切に生きて

 28年前、飲酒運転の車による事故で次女(当時21)を亡くした大庭茂彌(おおばしげみ)さん(福岡県糸島市)が2日、佐賀市の致遠館中学校で講演した。大庭さんは「当たり前の日常が当たり前じゃなくなるのが事故の悲惨さ」と交通ルールの順守を訴え、同校中高の生徒ら約840人は命の大切さを学んだ。

 「ごく普通の大学生だった娘の、夢も希望も命もなくなった」。大庭さんは次女の人柄や家族の苦しみを語り、場内は静まりかえった。1999年、鳥取大3年だった大庭さんの次女・三弥子(みやこ)さんは、車を運転中に中央線を超えてきた対向車と衝突し死亡した。相手は酒を飲んで運転、三弥子(みやこ)さんの車に乗っていた4人のうち3人が死亡した。

 大庭さんは「今元気でいるのは当たり前じゃない。生きているうちに目的を持って頑張って」と締めくくり、降壇して会場から姿が見えなくなるまで生徒らの拍手が続いた。

 講演を聞いた1年の西川彩華さんは「私も登校時に慌てて自転車をこぐことがある。気をつけようと思った」と話していた。

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