牛山久仁彦・明治大政治経済学部教授(行政学・地方自治論)

 地方分権による権限移譲と、二元代表制の制度的な特徴による首長の権限拡大により、これを統制する議会の役割も大きくなっている。その意味で、議員の報酬や政務活動費が大きくなることは、法令遵守や情報公開を前提に認められるべきだろう。

 ただ、議会の活動が報酬に見合った積極的なものになっているのかの検証が欠かせない。議員個別の活動量にとどまらず、議会としての改革への取り組みなどを評価し、報酬等を検討する必要がある。

 議員個人の活動量や姿勢に対する評価は選挙で行うべきだが、それができない無投票当選が増えることは議会制度の根幹を揺るがす民主主義の危機である。

 そうした点も踏まえると、定数を減らし報酬を増やすという進め方は問題がある。そもそも議会改革と行政改革は異なる。定数と報酬の問題は別個に議論し、セットで考えるべきではない。民意反映が可能な定数とはどのようなものか、報酬に見合った活動や改革を議員はしているのか、それぞれ検討すべきだ。

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