佐賀市富士町を拠点に間伐や植樹活動に取り組む「佐賀市親林(しんりん)交流隊~ふじグリーンネットワーク~」が、本年度の国土交通省の「水資源功績者」に選ばれ表彰を受けた。地域住民と一体となって森林再生に尽力し、森林の多様な魅力を引き出す活用法の実践でも高い評価を受けた。

 交流隊は22年前に隊員120人でスタート。現在は市内外から集まる隊員40人と地域住民らが年2~3回、佐賀市富士町麻那古地区や苣木(ちやのき)地区などで下草刈りや間伐、年間約200本の苗木の植栽に取り組む。他にもシイタケの菌打ちや山菜採りなど森林の多様性をアピールした啓発活動も実践し、森林保全を訴えている。

 昭和40年代、耕作地として活用するため行っていた野焼きの影響で土が固くなり雨水は浸透せず、森の涵養(かんよう)機能が失われた。野焼きすることで若草が芽吹き、肥料として活用するなどメリットもあったが水不足や水害に悩まされたという。

 子どものころから森を見てきた交流隊代表の水田利穂さん(76)は、そうした実体験から水や森林の大切さを実感している。「山の恵みを知っているからこそ続けてこられた。何より緑を見るとほっとするでしょう」。地道な活動の積み重ねが受賞につながった。

 隊員は40~80代で高齢化が進み、後進の育成は大きな課題だ。水田さんは「表彰されたからには続けていかなければ。山を知らない人たちにも山を親しんでもらうような場所を提供できるよう活動していきたい」と語った。

佐賀市親林交流隊~ふじグリーンネットワーク~代表の水田利穂さん=佐賀市富士町麻那古地区のよろこびの森

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