三養基郡上峰町は、ふるさと納税の急増により、2015年度決算で、借金(負債)返済用の基金残高を中心とした財源が、将来的に負担すべき借金額を上回る見通しとなった。14年に財政健全化条例を制定し、一般会計の歳出に占める借金返済額の割合も減少傾向となり、町は倹約してきた住民サービスの拡充に努める。

 財政規模に対し将来負担すべき実質的な負債の割合を示す「将来負担比率」は、15年度決算の速報値で負債額が初めて下回り、「算定値なし(ゼロ)」となった。前年度37・2%から大きく改善した。算定が始まった07年度は211%で県内ワーストだった。

 地方債残高や町農業集落排水事業の起債見込み額などを合わせた将来負担額は74億5994万8千円で、基金をはじめとする借金返済に充当可能な財源80億8243万2千円を6億円余り下回った。

 ふるさと納税の寄付を積み立てた基金は14年度のゼロから15年度は約11億円に急伸した。本年度も4~8月は4万1668件、7億751万円となっている。

 町は借金となる起債発行を抑え、人件費を節減し、必要な公共事業は防衛省関連の交付金など国や県の補助金を活用してきた。今後もその姿勢を継続する。

 武広勇平町長は「財政健全化の方向性を導くことができた。一方で町民の皆さんに我慢をお願いしているところもあるので、住民サービスの拡充にも取り組みたい」と話す。

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