佐賀市清掃工場で稼働している二酸化炭素分離回収装置=佐賀市高木瀬町

 佐賀市の二酸化炭素(CO2)分離回収事業の売却収入が見込み額の3%にとどまり、売却できなかったCO2を空気中に放出していることが市議会の決算審査で明らかになった29日、市議からは「計画がずさんだ」などと批判する声が上がった。昨年度の売却収入について、佐賀新聞社の情報公開請求に「非公開」とした経緯もあり、これまで公開しなかった市の対応を疑問視する意見も出ている。

 CO2分離回収事業を巡っては、佐賀新聞社が今年4月に市に供給量と売却収入に関して情報公開請求した。市は「企業の競争上の地位を害する恐れがある」などとして非公開とする一方、議会の決算で主要施策の成果を説明することを義務付けている地方自治法233条に基づき、今議会の決算審査で報告した。

 佐賀新聞社の取材に、市議の一人は「情報公開請求があった時点で公開すべきだった。都合の悪い数字だったから公開しなかったのではないかという疑問を持たれる」と指摘。売却収入が見込みの3%だったことにも「見込みより低すぎる。従来の説明通り、売却収入で事業費を賄えるのか。長期計画を示すべきだ」と主張する。

 別の市議も「市長肝いりのバイオマス事業で、前例のない事業だからこそ、情報公開に努めるべき」と市の姿勢を批判。回収したCO2の放出に対しても「わざわざ回収して捨てている。環境政策としてもCO2削減につながっていない」と事業の意義自体に疑問を投げ掛けた。

 一方、市環境部は「非公開の考え方は変わっていない。次回開示請求があっても、協議して非公開とする可能性はある」とし、非公開の判断は問題ないとの認識を示した。

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