福岡市博多区のタクシー暴走事故は車の操作状況を記録する「イベントデータレコーダー」(EDR)の解析により運転ミスが原因との見方が強まった。EDRの搭載は10年ほど前に始まり、義務ではないが、現在は多くの車種で製造時から設置。刑事裁判で有力な証拠として扱われるなど活用されている。

 山梨県南アルプス市の国道で2010年11月、タクシーが対向車と衝突し、3人が重軽傷を負った事故。自動車運転過失傷害罪に問われたタクシー運転手は「ブレーキを踏んだが、減速しなかった」と主張したが、甲府地裁はEDRの解析結果を基に「少なくとも800メートルの距離を、アクセルとブレーキの踏み間違えに気がつかず運転した」と認定、運転手に有罪判決を言い渡した。判決はEDRについて「故障しておらず、信用性が認められる」と言及した。

 今回の事故でも、運転手の供述と現場の状況に矛盾があったことから、福岡県警はEDRを重視。「徹底的に調べる必要がある」(幹部)として警察庁の科学警察研究所に解析を依頼していた。自動車評論家の国沢光宏さんは「EDRは決定的な証拠になる。警察はさらに積極活用すべきだ」と話した。【共同】

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