北朝鮮の弾道ミサイル発射は、全国瞬時警報システム(Jアラート)で国民に伝えられました。【共同】

 Q Jアラートとは。

 A 国が人工衛星を使って緊急情報を自治体に送信する仕組みです。深夜や早朝で職員が不在でも、屋外や各世帯に設置された防災行政無線や携帯電話メール、ケーブルテレビが自動的に起動し、住民に伝わります。

 Q どんな時に利用するのですか。

 A ミサイル発射のほか大規模なテロ、巨大地震や大津波、噴火などが想定されています。2007年に運用が始まって以降、ミサイル発射では2回の実績があり、北朝鮮がミサイルを発射した12年12月と16年2月、上空を通過した沖縄県に情報を送信しました。今回が3回目です。

 Q Em-Net(エムネット)という仕組みもあると聞きました。

 A 行政用の専用回線を使い、自治体に加えて公共交通機関、報道機関に情報を伝えるシステムで、Jアラートと併せて緊急情報が確実に伝わるようにしています。

 Q Jアラートは今回どう使われましたか。

 A ミサイルの方向から北海道・東北地方とその周辺の12道県の自治体に対し、発射から約4分後の午前6時2分に「北朝鮮からミサイルが発射されたもよう。頑丈な建物や地下に避難してください」、午前6時14分に「先ほど、この地域の上空を通過したもようです」と送信しました。

 Q 住民には伝わりましたか。

 A 12道県の全自治体が情報を正常に受信しました。しかし、一部自治体で防災行政無線やケーブルテレビで放送できなかったり、防災メールが配信できなかったりするトラブルがありました。

 Q 原因は。

 A 機器の設定ミスや故障とみられます。総務省消防庁は、Jアラートの情報伝達訓練を毎年行っており、8月中旬にも中国・四国9県で実施しました。ただ、毎回、何らかのトラブルが起きており、日頃からの点検が重要です。

 Q 発射を知ったらどうすればいいのですか。

 A 政府は、爆風や破片による被害を避けるため、できるだけ頑丈な建物や地下街への避難が第一としています。木造の自宅などにいて近所に適当な建物がなければ、窓から離れるか、窓のない部屋へ移動するよう呼び掛けています。

 Q 時間的な余裕が少ないと思いますが。

 A 対応には限界があるのも確かです。日本に飛来する恐れがある場合、政府は破壊措置など複数の対策を準備しています。Jアラートは、差し迫った危険を国民に広く伝えるのが目的で、可能な範囲で冷静に行動することが大切です。

=大型Q&A=

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